PMI(Post Merger Integration)は、M&Aが成立したあとに行う統合作業のことです。M&Aの目的は成約そのものではなく、その後に事業が続き、伸びていくことにあります。PMIはそのための取り組みです。
PMIの3つの領域
中小企業庁の「中小PMIガイドライン」は、PMIを次の3つに整理しています。
| 領域 | 内容 |
|---|---|
| 経営統合 | 経営の方向性をそろえ、新しい経営体制をつくる |
| 信頼関係構築 | 従業員・取引先・金融機関などとの信頼関係をつくる |
| 業務統合 | 事業(営業・仕入・製造など)と、管理(会計・人事・法務・ITなど)をすり合わせる |
成約後100日の進め方
| 時期 | 主な取り組み |
|---|---|
| クロージング当日〜1週間 | 従業員への説明、主要な取引先・金融機関への挨拶、決裁や支払いの権限の確認 |
| 〜1ヶ月 | 現場の把握、鍵となる従業員との面談、すぐに対応が必要な課題の洗い出し |
| 〜100日 | 経営方針の共有、会計・人事・ITの統合計画づくり、相乗効果を生む施策の着手 |
つまずきやすい点
- 従業員の不安:雇用や処遇がどうなるかが伝わらないと、離職につながります。最初の説明が大切です。
- 前経営者への依存:取引関係や技術が前の経営者個人に結びついている場合、引継ぎ期間を十分に取る必要があります。
- 急ぎすぎる変更:制度や仕事の進め方を一度に変えると、現場が混乱します。優先順位を付けて進めます。
PMIは成約前から始まっている
統合で何を実現したいのかは、相手探しや条件交渉の段階から考えておくべきことです。売り手のオーナーにとっても、従業員と取引先を守るために、成約後の引継ぎにどう関わるかを最終契約までに話し合っておくことが大切です。
※ 本記事は2026年10月時点の一般的な情報をまとめたものです。個別の案件での判断は、専門家または当社までご相談ください。